チャノ・ロバート(カンタオール)
第1回目は、私が愛してやまない、チャノ・ロバートをご紹介します。チャノはもちろんいうまでもなく偉大なるカンタオールなのですが、それと同時に本当に 素晴らしい人柄を兼ね備えたかわいい“おじいちゃま”です。
リサイタル前のensayoでも、片時も気を抜くことがなく、本番さながらの唄を歌ってくれます。彼が一生懸命になれば、他のアル ティスタも刺激され、当 然いい空気が流れるわけです。私のお友達の踊り手さんたちの話では、自分が好きなアルティスタを招聘したにもかかわらず、いろいろな問題が起きて、最終的 にはその人を嫌いになってしまうということが多々あるそうです。私は幸いにも益々ファンになってしまいました。
チャノの唄の方に話を進めますと、もちろん彼はどの曲も素晴らしいのですが、私個人といたしましては、特にアレグリアスとタンギージョをあげたいと思いま す。チャノの声はとてもリズミカルで、明るい曲調の唄にぴったりだと思います。
現在の彼はフラメンコ界における人間国宝のような存在なのですが、実際彼のように唄える人は他にいないのではないでしょうか。
いつまでも元気で素敵な唄をうたい続けて欲しいと願っています。
Viva Chano!!
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チャ ノ・ロバート
1927年カディス市内、サンタマリア地区に生まれる。
父がカンテのアフィシオナードだったため、6~7才の頃から歌い始め、16才からプロの歌い手としてカディス市内のタブラオに出演しはじめる。
18才よりマドリッドへ行き、30才頃までフラメンコのグループでショーに出演。その間、カルメン・アマヤ、パストーラ・インペリオなど著名なアーティス トと共演する。
28才の時よりアントニオの舞踊団に入り、20年間、彼の最も信頼の置けるカンタオールとして世界中を公演、日本でも大評判となる。
アントニオのグループ解散後、ソロのカンタオールとして各地のフェスティバルに出演、最も純粋なカディス節を唄うカンタオールとして活躍中である。
- 獲得した主な賞
- Premio National Cordoba ”Enrique El Mellizo”
- Premio Cadiz “Alegria”
- Premio Sevilla “compas del Cante”
- Premio Almeria “Lucas Lopez”
- Premio Cadiz “Jose Maria Peman”
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